2019年5月18日土曜日

TAGSTÅ ART SHOW

福岡のカフェギャラリーTAGSTÅの主催で、台北でのグループ展に参加させてもらうことになりました。
沖賢一さん、八頭司昂くんとTAGSTÅにゆかりある3人での展覧会です。
場所は台北の士林駅からほど近い「Come Up」というオルタナティブイベントスペースで、正面と背面前後に抜けているおもしろい場所です。
窓がなくて吹き抜けになってるつったらいいですかね。

私は、去年この展覧会の打ち合わせで行った際に撮影した台湾の街路樹をモチーフにした「アーバンライフ」シリーズと、「紫雲」シリーズを持っていく予定です。
街路樹をモチーフにしたアーバンライフのシリーズについては、先の投稿で、無残に枝を切られねじ曲がった樹形は日本人の命に対する姿勢のように感じられると書きましたが、では他の国はどうなのか。
ナイジェリアでは全然そういう景色は見ませんでしたが、台湾やインドでは普通にメッタメタに枝切られた木が生えてました。
ただ、その切り払い方や生えてる植物が違ったりして日本とは全然趣が違う印象でした。
むしろその切られ方には清々しさすら感じる瞬間があり、植物の躍動感も相まって道端で感動することしきりでした。
きっと海外旅行だったからでしょう。

そういった印象を、古い和紙と墨一色で表現したドローイング作品を複数持っていこうと思っています。
紫雲のシリーズはそれと対比させるように、油絵でカラフルなものを用意しています。
普段から禅とか仏とか南画とか色々言ってますが、その源流みたいな場所でどう見えるのか、どんな反応があるのか楽しみです。

6月1日は作家3人に加えて、TAGSTÅスタッフも会場におります。

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TAGSTÅ ART SHOW


・Exhibitor (Artist)

Ixima Kuniyosi|生島國宜
藝術家。以繪畫為主要表現方式,卻不拘泥於表演或裝置藝術等形式,始終不變的是對人的本質的探索,並將人的行為中所湧現的『寂然/寂寥感』化為作品。

美術家。絵画を主軸に、パフォーマンス、インスタレーションといった作品形式にとらわれず、
一貫して人の本質を探り、人の活動から湧き上がる「サビ」を作品化している。
https://iximakuniyosi.blogspot.com/

Oki Kenichi|沖 賢一
畫家。以福岡為據點,活動於日本國內外。不只停留在平面作畫,也發表立體作品與裝置藝術作品,也投入設計,與服飾品牌合作、演唱會周邊等

画家。福岡を拠点に国内外で活動。平面作品だけに留まらず、立体作品、インスタレーション作品の発表や、
アパレルメーカーとのコラボレーションアイテムやミュージシャンのツアーグッズのデザインなども手掛ける。
https://okikenichi.jimdo.com

Yatoji Takashi|八頭司 昂
線與色塊。
以組合方式,企圖描繪游移在抽象與具象間的表現。

線や色面、あるいはそれらの組み合わせを用いて、
抽象と具象の間を行き来する表現を目指し絵を描いている。
http://takashiyatouji.com/

PLACE: ‘Come Up’
營業時間:13:00-20:00
定休日:週二、三
電話:+886(02)2834-9509
住所:台北市中山北路五段631號2樓

PLACE: ‘Come Up’
営業時間:13:00-20:00
定休日:水曜日、木曜日
電話:+886(02)2834-9509
住所:台北市中山北路五段631号2階

2019年5月6日月曜日

コレクション+2

福岡のギャラリー「EUREKA」で行われる展覧会に、作品を5点展示します。
EUREKAのコレクションに加えて、私の新作4点と過去作1点を展示してもらっています。
2018年10月にオープンしたばかりのギャラリーで、コンクリート打ちっぱなしの床とすっきり白い壁面が気持ちいいスペースです。

新作は今年制作を始めた「紫雲」というシリーズです。
このシリーズは、雨を描くことと、必ず紫を使うことを条件にして「紫雲」を連想させる仕掛けです。

油絵に取り組んでから、素材のもつ強さを自分で感じ取れるようになり、その素材の強さ、美しさのおかげで、よりシンプルな表現をできるようになったと思っています。
美しい点を画面に打つことを目指して繰り返した結果、それが雨に見えたわけですが、論理的思考をなるべく排除して平易で誠実で感覚的な作業を続けるには、程よい条件付けであるように感じています。

「紫雲」とは、浄土系仏教に縁のある言葉です。
浄土宗とはつまるところ南無阿弥陀仏という念仏によって、自分の能力を越えた仏の力にすがり、誰もが解脱成仏できるという他力本願の思想に行き着くそうです。
自分の知識、能力を恃まず、ただひたすらに他力にすがる。
そうやって出来上がるものの美しさを柳宗悦は著作「南無阿弥陀仏」で、自身の民芸運動と重ねていますが、はたして美やインスピレーションとはどこから来るのか、ということは私にとって作品の根幹に関わる問いであり、プロセスであると思います。
平易な作業を繰返し、そこに集中する。
そういったものが今回のシリーズのコンセプトです。

もうひとつ出品している「カラフル山水」は、絵の具の色やタッチ等で自分自身の身体感覚を探り、それをキャンバス上で執拗に繰り返すうちに、景色・山水が出来上がってしまうというシリーズです。
私の学んだ座禅は上座部仏教系のヴィパッサナー瞑想ではありますが、ひたすら身体的感覚を追っていくテクニックは、内省的な創作活動と通じるものがあるように思います。
内面を探っていくうちに、大きな広がりのあるところに出てしまったというような。
山水という墨一色枯淡のテーマをカラフルにしてしまっている台無し感も、自由闊達な禅問答のようで気に入っています。

自力他力、ヨガ、瞑想などなど仏教の色々な思想、テクニックが複合的に作品をかたち作り始めた様子は、我事ながら興味深いと感じています。

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コレクション+2

2019年5月8日(水)~ 5月25日(土)
12:00-18:00 日・月・火曜休み

ギャラリー前の公園は木々の緑が鮮やかになってきました。
鳥のさえずり、風の音、子どもたちの笑い声にあふれています。
5月8日よりコレクション+2を開催いたします。
近年、光・森・木・雨といった自然をモチーフとして制作している生島国宜さんと瀬戸口朗子さんのお二人の作品とともに、ギャラリーコレクションを展示します。
それぞれの作家の作品をゆっくり楽しんでいただけますと幸いです。
お散歩がてらどうぞお出かけください!



[展示作家](50音順)
生島国宜、大沢昌助、落石八月月、櫻井共和、瀬戸口朗子、寺田和幸、野見山暁治

EUREKA エウレカ
福岡市中央区大手門2-9-30 Pond Mun KⅣ・201
TEL/FAX 092 406 4555

2019年2月28日木曜日

街路樹のシリーズについて

現在開催中の公募展FACE 2019に出品している「剪定」という作品があります。
展覧会、作品については、前のエントリーを参照下さい。

この作品は、ここ数年取り組んでいる街路樹のシリーズのひとつです。そのシリーズについて書いておきます。

このシリーズの中で最初に作った「アーバンライフ(2016年作)」という作品は、風景画を描きたいという単純な動機があり、福岡市内のある公園を描いたものです。普段よく通る道に、美しい樹形の木があることを発見し、その感激を絵にしました。



その作品を描いているうちに、日本の都市の中にある木々の姿に興味を持ち始めました。
日本の街にある樹木は人の都合によって、季節ごとにやたら枝葉を剪定され、場合によっては切り倒されるものたちです。時には、見るも無残にほとんどの枝葉を切り落とされ、ねじまがっている木もあり、これらの植物の姿は、日本人の命に対する姿勢のように感じられました。
一方で人の目にはいかにも無残でも、植物たちは、何ら不平不満を述べるでもなく、枯れるものは潔く枯れてゆく。あるいは、切り取られた枝の根元から、また新しい枝が伸び、葉をつける。その姿はことに美しいと感じています。

そのような、無私無我の存在に憧れます。彼らは決して傷つくことがなく、淡々と命を謳歌しているように見えるからです。ただ、存在することで、美を体現している。
願わくば、そのようなものに私もなりたいと思います。そして私の描く絵の中に私の存在というものがなく、ただ絵とそれを見る人間の関係があるということが、最上であるように今は考えています。

2019年1月5日土曜日

美術教室、Taipei Dangdai Art & Ideas、FACE 2019

いくつかお知らせがあります。

・お知らせ①
福岡市中央区春吉のカフェギャラリー「タグスタ」をお借りしてやってる美術教室ですが、Twitterアカウントを作りました。
だいたい隔週金曜日にやっていますが、お店や私の都合で変則的なので、スケジュールをこちらからご確認いただければと思います。
ちょいちょい教室の様子などもアップできたらと思っています。


・お知らせ②
お世話になっている神戸のギャラリーヤマキファインアートが台湾のアートフェア「Taipei Dangdai」に出展するそうです。その中で、各ギャラリーが一品ずつ出品する集合セクションに生島の作品「オートミール」が展示予定です。

Taipei Dangdai Art & Ideas
https://taipeidangdai.com/

・お知らせ③
公募展「FACE 2019」に生島の作品が入選しまして、下記画像の応募作品「剪定」が展示されます。2016年に制作した「アーバンライフ」という作品以降、街路樹というモチーフがとても気になっていて、その延長にある作品です。都会と自然をつなぐ存在として、また現在の日本人の暴力的な精神性をあらわすようなモチーフとして、とらえています。いずれ詳細をブログでも書ければと思っています。

FACE展 2019 損保ジャパン日本興亜美術賞展
https://www.sjnk-museum.org/program/expect/5767.html


近頃について。抱負的なもの。

あけましておめでとうございます。元日から、普段と変わらない暮らしをしています。

昨年一年はびっくりするくらいあっという間に過ぎてしまいました。2017年末に始まった九州芸文館の「藝術生活宣言」、昨年3月11日の最終日まで、みっちりかかりっきりでした。その展覧会で使った木蝋と和紙がとても使い心地がよく、アクリルをやめようと決心し、木蝋と組み合わせることができる素材として、ずいぶん久しぶりに油絵を始めました。それと平行して墨、炭がおもしろく。その素材との関わりに、費やした一年だったように思います。

長い間紙にアクリルで描いていた時期があり、その後いろんな要因が重なり、次第に絵そのものの物感、素材ということを探っていくようになりました。そうすると、どうも天然由来の素材に力強さを感じます。素材を試す都度、出来ることと出来ないことが変わってしまい、端から見ると何やってんだろっていうふうに見えるやもしれません。パフォーマンスもインスタレーションも企画もやるんだから、昔からそう思われてますかね。

自分でも「何やってんだろう」と、思いつつ実際には目の前の階段をひとつずつ登っている感触があります。約20年ぶりに再開した油絵は、かつてそれをやっていた時に求めていた「手応え」をすんなり獲得していました。

私は、自分自身の世界だけでは、絵を深めていくことが難しい人間です。そのため、いろんな場所に出向いていろんな人やモノに触れ、自分の世界を押し広げていかなければなりません。そういう意味では昨年は、自分の中の変化がダイナミックすぎて、言語化や作品化が困難でした。

昨年感じたのは、どうやらこの自分だけの旅はほぼ終わったなということです。私はもう飢えてないようです。新しいもの好きで飽きっぽい性格は変わりませんが、すでに満たされた自分の生活、要素の中で、作品が生み出せないか。そういうことを始めることができました。始めたばかりなので、どうもまだ集中力が足りません。しかし、ネガティブな力はもう選択する必要がなさそうです。身体感覚や、生き方と直結しない、頭だけで作る作品も必要ありません。

思えば、続けることや、やると決めたことを全然できないようなだらしのない生き方をしてきました。その辺については、今でも大して変わりありません。

ところが、不思議と「作品を作る」ということだけは続けています。様々な表現方法に手を出しながら、そして、いつも絵に戻ってくるのです。

昨年、福岡で私が一番好きな美術家である齋藤秀三郎さんと展覧会、トークイベントをご一緒させてもらいました。
その展覧会の時には、齋藤さんの設営をお手伝いさせてもらったので、車の中で色々と話をしたのですが、齋藤さんがふと「今まで絵を描いてきて本当によかった」と力強く滋味たっぷりに言ったことがあって、2018年で一番感動した瞬間だったかもしれません。一人の人が90年以上生きていて、そう言わしめるものに、自分は打ち込んでいるのだ。そして、かくありたし。心に刻みました。

2018年はたくさんの人から、言葉と態度で大きなものをいただいたように感じています。
今までは作品(のなりたち)ばかり見ていたように思いますが、それを作る人となりというものに、刺激を受けることが多くなりました。誠実であることと、対話をすること。自分にとって大きなテーマのように思います。

相変わらず色々言ってますが、そんなふいんきで本年もどうぞよろしくお願いいたします。
皆様にとって幸せな一年となりますように。

2018年9月16日日曜日

ポートレイト、キャラクター、抽象

2017年に制作した作品のうち、ポートレイトのシリーズ、現代書道に触発されて制作したキャラクターシリーズ、抽象画のシリーズをアップしました。

遠い山並みの光

アクリル絵具でキャンバスに描くポートレイトシリーズは2017年でいったん終えました。素材そのものへの関心と、制作ペースの変化が強まり、現在は油絵具や木蝋、蜜蝋を使った制作をしています。

人物14

一方、水性の画材で紙に描くということは相変わらず好きです。2017年には書道作品を見る機会が度々あり、そのアプローチがとても興味深くてさっそく真似ました。マンガやイラストからも大いに触発され、それらの影響をそのまま表現しました。制作中の身体的な反応がダイレクトに画面に出るので、なんとも気持ちよい。

カラフル山水1

画面の質感や色の響き合いだけで構成していく、抽象画も複数制作しました。描いていくうちに風景が見えてくることがしばしばなので、私の理解する山水画的な要素と結びついています。

2018年4月30日月曜日

美術教室 5〜6月の日程

春吉のタグスタで隔週くらいの感じで開いている美術教室。
初回の方は、どんなことしますかねというオリエンテーリングを行い、そのあと作品作り等々をいっしょにやっていく感じで進めています。

毎回来てくださる方のメンツが変わるのと、タグスタの展示が変わるのとで、その都度、雰囲気が違うように感じています。
だいぶ美術教室らしくなってきたような。
そして、大人の趣味の時間という感じで、とても楽しくやらせてもらっています。

さて、今後の日程をお伝えします。

・5/4(金)20:00~
・5/18(金)20:00~
・6/1(金)20:00~
・6/15(金)20:00~
・6/29(金)20:00~

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お問い合わせ:syourinokane@gmail.com (生島)

初回受講:1000円+タグスタの飲み物付
2回目以降:2000円+タグスタの飲み物付

場所:
TAG STÅ
URL:http://tagsta.in/
〒 810-0003
福岡県福岡市中央区春吉1-7-11
スペースキューブ1F